中身の濃い20分~ブロツワフにて~
先日、ちょいとブロツワフのほうまで出かけておりました。こちら日本でもポーリッシュ・ポッタリーが好きな人や、そもそもポーランドが好きな人の間では有名な観光地です。
ブロツワフのリネック。綺麗な観光地です。
実はペレック、地元でバスに乗ることがありません。(エコじゃないですね、すいません。この場で懺悔いたします・・・)理由はバス停が遠すぎるってことと渋滞になったら車と一緒に渋滞に巻き込まれるってことでしょうか。本数も少ないし。そのうえ、市電が廃止されたので出勤時刻や帰宅時間帯はもう、どの道もコミコミですごいことになっています。
こんな小人の像が街中に散らばっています。一体何人いるのか、把握している人いるのかしら。。。この小人は怒った顔で憲法を振りかざしてます。現政権が憲法違反をしていると多くの国民が外に出てデモを行ったのがここ1~2年のことなので、新しい小人さんですね。
でも、ブロツワフでは私の移動手段はバス・市電・タクシーに限られていたので他が渋滞してもあまり関係ない?市電を利用することにしました。
まず、チケットを買わなきゃ・・・と周りを見渡しても販売機がない。汗 近くの店のお姉さんにチケットが買えるかと聞いたら「あ、市電の中でカード決済できますよ」とのこと。
ふむ。
そりゃ便利かも。
外国人観光客なんていちいちチケット買ってられないものね。
電子掲示板に「到着まであと2分」と表示されているのをボーッと見ていたら、70手前ぐらいのおじいさんが「ちょっとすいませんがね。。。」とペレックに近づいてきました。
「はい、なんでしょう?」基本的に年寄りには優しいペレック。
にっこり返事をすれば、おじいさんもにっこりと
「切符はどこで買えるのかご存知ですか」
あらあら、おじいさま。外国人の私に聞きますか。
ということで、先ほど聞いた情報をくりかえし、市電の中でカード決済できるというと、このおじいさまの一言。
「カードがない場合はどうすれば・・・」
いや、どうすればって・・・・。そうなんだよね。お年寄りになると、カードを持つ人のほうが少ないかも。でも、カードで支払いできるなら現金でもできるに違いない、と二人で納得して待つことにしました。
市電に乗ってまず私が画面操作をしてカード決済をして。。。ん?切符が出てこない。
機械にチケットサイズの穴はあるけど、どうもチケットに乗車時刻を打ち込むための穴らしい・・・って、
微妙にパニックになった私。
チケット持ってなかったら、検札する人が乗り込んできたら私、捕まるじゃない。
あれ?あれ?と動揺を隠しつつ、隣に立って待っているおじいさまに聞いてもわからないだろうと、目の前に座っていた20代そこそこの女性にポーランド語で
「カードで支払いしたんだけど、チケットが出てこないんですよ・・・、これでいいのかしら???」と聞いたら、
「ええと、、、わかりません。(ここまでポーランド語)チケット2枚買いたいのかしら?(ここドイツ語)」
おいおい。ドイツ語で返事しますか。私のポーランド語、そこまでひどくないでしょう・・・。
「ええと、そうじゃなくて、カードで払ったんだけど改札の人が回ってきたら、どう説明すればいいのかしら、、、(さらにポーランド語で押す私)」
それなのに、彼女は困った顔をしてる。
いや、困ったのは私。あなたじゃない。
そうしているうちに、彼女の前に座っていた大学生ぐらいの男の子が振り返り「チケットは出ないけど検札がきたら、カードで払ったならちゃんと支払いした証明できるから大丈夫」と教えてくれました。
あぁ、お兄さんありがとう。あなたには私の言うことがわかるのね。
そしておじいさまのほうに振り返ると、何を思ったか「ふむ、じゃ、わしはコインで・・・」と、チケットの時間打ち込みようの穴にコインをいれようとするので全力で止めた私。それで壊したら、もっと罰金課されるわよ。
検札の人が来たらペレックも証言してあげるから、とおじいさまをなだめて目的地まで無事到着した、、、のは私だけ。
だって、おじいさん、おしゃべりがすごくて降り損ねてるんだもん。汗
結局私と同じ駅で降りて、おじいさまは引き戻しておりました。
市電の中で40年以上も前に日本人と働いた思い出をたんと聞かせてもらった20分でした。
夕方にランプを灯して歩く担当の人。衣装もなかなかよろしい。
このランプを灯す担当は、やっぱり魔女ですかね・・・
その晩、この出来事を旦那に話したら「そのバスの女性、ドイツ人だったんじゃないの?」とさ。
そうか、私の問題じゃなくて彼女の問題だったのか!!!
何気に気分よく寝れたのは言うまでもありません。