開け、空!(開け、ゴマ!のリズムでどうぞ)

 只今、日本の本を読みたい、買いたいと思っても、空の便が動かないので新しい本が読めない!(船便は動いていますがね、当然のごとく非常に日数がかかるわけで、読みたい→クリック→ふんふ~ん・・・と待って→受け取り というリズムじゃない)

 

 ということで、家にある本をもう一度読み返したり、必要(になるかも)な箇所をチェックしたりという作業をしていたりします。

 

 今、ちょっと日本語で読んでみたいのは 柳田国生の「遠野物語」。もちろん、畑中章宏氏の関西弁バージョンを熱望。

 

 空の便が再び開くまでは、ポーランドの柳田さん?というべき人物、カジミェシュ・モシンスキの「スラブ人の民俗文化」でも読み直そう。たまに強烈な話を見つけて、ほかのポーランド人に話すと「そんな話を日本人にしないでねーーー!遅れてるって、勘違いされる!!!」と言われます。

 

 すごく厚くて読みごたえはあるけど、ちょっとくどい箇所が多かったりする

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 ええ、例えば昔々、今のベラルーシあたりでは死人を洗った水で若い娘が胸を拭くと大きくなると信じられていた、とかね。(ここで話してるし、私 苦笑)でも、あの地域って、割と胸の大きな女性が多かった気がするんだけど、拭く必要あったのかしら。それとも、みんな拭いてたから大きかったとか?! ←どうでもいい 

 

 さすがに、衛生的にこれはもう、どこでも行われていないと思うけど(それを願っております 汗)、こういう話といいますか迷信などは昔からブレずに大好きだったりします。

 

 

 さて、空の便が開くまで、おとなしくある本でも読んでおこう。

 

日曜の午後 ~おススメの一冊~

 

 最近読み終わった本にBernd Heinrich のSnoring Birdがあります。カラスの生態行動に関する世界的にヒットした本を2冊出しているので、結構有名な作家(というか、彼は有名な学者でした!)の、自叙伝です。

 

 読んだのはポーランド語訳のこちら

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 彼の父親の二つの大戦の記述から始まり、家族で移民としてアメリカにわたった話につづき、現在まで続くのですが・・・、ひとことで、この人は筆使いがうまい!現在のポーランドから、母親と姉妹といっしょにロシア軍の手から西へ逃げる描写は見事です。またそのときに森での食べ物調達の方法がサバイバルの上級者なんてものじゃない。子供のころから体張って生物学者やっています。

 正直なところ、大戦間の時期の歴史って、私あまり興味ないんです。いや、まったく興味ないんです。汗 それでも、楽しく読めたんですから、やっぱり彼は書くのが上手なんでしょうね。

 

 からす関連の本は英語で昔読みましたが(当時はポーランド語訳が出てませんでした。現在はそのうちの1冊がポーランド語訳ででています)英語で読んでもサクサク読めるうまさ。(注:ペレックは基本ポーランド語で読むほうが好きなんですね。ポ語は、日本語と同じぐらい微妙なニュアンスの言葉が多く、しっくりくるんです)

 

 ということで、生物学が好き・この筆者が好き・歴史が好き、のどれかに該当する方、お勧めの一冊です。あ、サバイバルが好きな方もどうぞ。

 吸血鬼が魔女だった?! ~いい加減な歴史検証~

 

 

 歴史が好きなペレックです。歴史の中でも、ヨーロッパ中世史が特に好きだったりします。その中でも、さらに細かく述べよ、といわれたら魔女裁判のあたりですかね。(これを言うと、たまにひかれます・・・)

ということで、そのあたりの歴史ニュースは自然と目に入ってくるのですが(その代わり、興味のない時代は全くといっていいほど私の眼球が動きません、すなわち読む気がしない)先日、強烈なニュースを読んでしまいました。

 

 4年ほど前、ポーランド北部で白骨遺体が発見されて、その骸骨が石を口にくわえていたので「吸血鬼だと思われた人の墓にちがいない!」とかなり大きく報道されました。うん、確かに掘り返した場所に白骨遺体、という状況でもかなり衝撃的だけどその骨が石をくわえていたら衝撃的、、を通り越しているでしょう。

 

これがその写真。

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画像はGaseta Wyborcza紙より拝借

 

 石をくわえているだけじゃなく、足に墓からおきてこないように楔で打ちつけられたような穴まであったというのだから、もう、この骨の持ち主はバンパイヤ認定のスタンプが押されていました。

 で、そのときに人類学者たちが「16~17世紀の人で髪の毛は黒かった(はず)」「眼の色も黒目(のはず)」「背が低めの働き盛りの年代(のはず)」という結果を出し、博物館で展示されていました。

 

が、きっかけはどうだか知りませんが、学者たちが「・・・これって、本当に男性の骨?」という疑問を持って、今度は最新技術を用いて骨の検査をしたんだそうです。

そしたら、、、

 

「髪の毛は金髪」で、「目の色は青かったはず」「背の高い60歳以上の女性(!)」という結果がでたそうです。

 

4年前の検査は一体なんだったの?!汗

まるでインチキ占い師なみの回答じゃないの!

 

 さらに、足にあった穴は生前中にあけられたもので、そうとうの痛みがあったはずと報告されたそうです。(生前に足の骨に穴をあけられたら、疑いの余地なく痛いでしょうよ)

 ということで、骨の持ち主は吸血鬼でなく、当時頻繁に行われてた魔女の疑いをかけられた女性で、足の穴は拷問によるものだったという説が有効になってきました。 

 で、何故に口に石をくわえていたかというと、当時裁判に携わった人たちが、彼女が復習をしに墓からおきてこないためにかませた、というのが新説だそうです

 

 魔女裁判にかけられる女性って、はじめのうちは薬草などに熟知している女性がほとんどだったそうですが、途中から資産をかっさらうために金持ちの女性たちもかなり訴えられたそうです。魔女判定を受けたら資産没収ですものね・・・って、裁判といい歴史検証といい、どんだけいい加減なんだ。