吸血鬼が魔女だった?! ~いい加減な歴史検証~
歴史が好きなペレックです。歴史の中でも、ヨーロッパ中世史が特に好きだったりします。その中でも、さらに細かく述べよ、といわれたら魔女裁判のあたりですかね。(これを言うと、たまにひかれます・・・)
ということで、そのあたりの歴史ニュースは自然と目に入ってくるのですが(その代わり、興味のない時代は全くといっていいほど私の眼球が動きません、すなわち読む気がしない)先日、強烈なニュースを読んでしまいました。
4年ほど前、ポーランド北部で白骨遺体が発見されて、その骸骨が石を口にくわえていたので「吸血鬼だと思われた人の墓にちがいない!」とかなり大きく報道されました。うん、確かに掘り返した場所に白骨遺体、という状況でもかなり衝撃的だけどその骨が石をくわえていたら衝撃的、、を通り越しているでしょう。
これがその写真。
画像はGaseta Wyborcza紙より拝借
石をくわえているだけじゃなく、足に墓からおきてこないように楔で打ちつけられたような穴まであったというのだから、もう、この骨の持ち主はバンパイヤ認定のスタンプが押されていました。
で、そのときに人類学者たちが「16~17世紀の人で髪の毛は黒かった(はず)」「眼の色も黒目(のはず)」「背が低めの働き盛りの年代(のはず)」という結果を出し、博物館で展示されていました。
が、きっかけはどうだか知りませんが、学者たちが「・・・これって、本当に男性の骨?」という疑問を持って、今度は最新技術を用いて骨の検査をしたんだそうです。
そしたら、、、
「髪の毛は金髪」で、「目の色は青かったはず」「背の高い60歳以上の女性(!)」という結果がでたそうです。
4年前の検査は一体なんだったの?!汗
まるでインチキ占い師なみの回答じゃないの!
さらに、足にあった穴は生前中にあけられたもので、そうとうの痛みがあったはずと報告されたそうです。(生前に足の骨に穴をあけられたら、疑いの余地なく痛いでしょうよ)
ということで、骨の持ち主は吸血鬼でなく、当時頻繁に行われてた魔女の疑いをかけられた女性で、足の穴は拷問によるものだったという説が有効になってきました。
で、何故に口に石をくわえていたかというと、当時裁判に携わった人たちが、彼女が復習をしに墓からおきてこないためにかませた、というのが新説だそうです
魔女裁判にかけられる女性って、はじめのうちは薬草などに熟知している女性がほとんどだったそうですが、途中から資産をかっさらうために金持ちの女性たちもかなり訴えられたそうです。魔女判定を受けたら資産没収ですものね・・・って、裁判といい歴史検証といい、どんだけいい加減なんだ。