地獄絵図

 

 

 ただいま、娘が国内の北にあるアザラシの保護センターでボランティアをしています。夏休み中ということもありまして、観光客がすごいのは毎年のことらしいのですがその様子を実体験中の娘の一言。

 

 「もうね・・・ダンテのシーンよ。」

 

 ポーランド語で、ダンテのシーンとは差し詰め『地獄絵図』のことを指します。

 

 ダンテの『神曲』からイメージされる言い回しだそうです。

 

 で、なにが地獄絵図かといいますと、ポーランド人観光客のありえないマナーだとか。

 

 その保護センターではアザラシをみることができるのですが、3歳以下は入場無料ということなので(でも入場料は5ズロチ、日本円で150円そこそこ、ポーランド基準でも安いんです)、どう見ても5歳はいってるだろう、という子供でも3歳で通そうとする親、入場料を払わないで外の壁に子供をよじ登らせてショーを見せようとする親(ボランティアが壁の崩壊の危険があるからやめるように言っても聞く耳持たず、最後は職員がメガホンで警察を呼びますよ!と注意して始めて反応を示す)、出口からねじりこもうとする人、ボランティアの注意に英語でいうところの「Fワード」で応酬する親、とまぁ、聞いているこちらも口があんぐり状態。

 

 ボランティアの女の子たちも唖然ぼう然、日本の水族館から戻ってきて、まだその記憶新しい娘にもあまりにショッキングな文化の違い?(←これを文化と呼ぶかは微妙)だったそうで、初日の夜はボランティアの女の子たち(多くは大学生)みなでパブに繰り出しシャンティを謳って精神を沈めていたそうです。一日目からボランティアがビールの見ながらシャンティを唱えるってどんな場所よ、そこは?!汗

 

 日本のよさを確認、といえばこちらの雑誌の最新号。

 

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 ペレックもポーランドの部をちょっぴり執筆担当しています。世界にはいろんな文化(今回の主なテーマは世界の公務員)があるもんだ。人の振り見て我が振りなおせ、と襟元を正そうと思いつつ、実際のところは雑誌を読んで「人の振り見て笑っちゃう」って私、人間の修行が足りませんかね。苦笑

 

 あ、ちなみに、アザラシセンター自体はちゃんとがんばっている、いい場所だそうです。ただ観光客のマナーがね・・・。